ウェイト版のタロットカードの大アルカナ<12.吊るされた男>について綴っております。
最初に見た印象
吊るされた男の絵柄を見た時、キリストの磔刑を思い起こしました。
赤と青の服や、人の成長の過程を描いているカードの中の<11.正義>と<13.死>の間ということからも繋がる部分を感じます。
吊るされていることから「束縛」という印象を受けましたが、運命の流れからは逃れられないということ・・・でしょうか。
あなたはどんな風に感じますか??
タロットに描かれた男性
タロットに描かれている男性は2つの仮説があるようです。
1つは北欧神話に登場する最高神オーディンがルーン文字を解読する方法を知る為に、世界を成すユグドラシルの枝に九日間に首を吊り続けた話がモチーフになっているという説。知識を得るためには犠牲も厭わない神を表しています。
もう1つは裏切り者のユダ。12番目の使徒でイエスを裏切り、後悔して首を吊ったという説もあります。
正位置:耐える時期=成長の時
魂の使命に沿って活動していても常にうまくいくわけではありません。手も足も出ない時もありますし、守りたいもののために自己犠牲や奉仕を行い忍耐が必要なこともあります。それは心を鍛える時期でもあります。故にこのカードは高い精神性を表すカードとも言われ、吊るされた男には後光が輝いており表情は穏やかでありネガティブではありません。
そして葉も茂っているのでまだ成長段階と捉えることができます。
試練が訪れると分かっていても回避することはできないのです。その試練の過程で、何に我慢をしているのか、満足していないことは何かなど自らを振り返りつつ事態に向き合い、新しい視点を持って取り組んでいくことで乗り越えることができます。
頭が下に向いていることも「視点を変える」という意味や、胎内では頭が下になっていることから「新しく生まれる」ことも暗示されています。
努力は報われ、精神的にも成長する時となるのです。
状況は良いものではなかったとしても、どうすれば楽しめるか何が得られるかを考え、冷静に見つめて現在の問題に取り組んでみてはいかがでしょうか。
逆位置:報われない努力=方向性の確認
逆位置の場合、努力は報われないと読むことができます。
事態に向き合うことができているか、自暴自棄になったり、目の前の利益や欲望に負けたりしてはいないでしょうか??方向性が誤っている可能性があります。そのため徒労に終わったり。。。
迷っていること、進行中の物事は一旦足を止め冷静に見つめてみてはいかがでしょう。
さいごに
個人的に絵柄を見てなんとなく嫌だなぁ〜となんとなく感じてしまうカードだった理由は、耐えること・待つことが苦手だったからかもしれません。
流れに身を任せて客観的にみる、巻き込まれない・・・というのは頭で分かっていてもなかなか実践は難しいものです。
すごく仕事ができる人にやる気はどうやって出すのか聞いたことがあります。その返答はやる気ではなくて目の前のことをただ行っていくだけだと言っておりました。
感情や欲望で何かを成そうと思っても結局は一時的なことで終わってしまうのかもしれません。辛い時にも乗り越える力を持てるのは本当に自らが選び決めたことだけ。
耐える時期にも楽しめる力をつけていきましょう♪
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