大家さんになって賃料入るのは魅力的だけど最初が大変そう・・・
直接不動産を購入して賃貸経営を行うのは、初期費用や物件管理を考えるとハードルが高く躊躇してしまいます。しかし、不動産投資には、個別物件への直接投資だけではなくREITを通じた間接投資という選択肢もあります。
不動産投資信託(REIT)は、不動産を小口で保有できる手軽な投資商品で、初心者も取り組みやすい特徴があります。
REITは、投資法人という仕組みを通じて運用されており、その中でも物流REITは、ネット販売の拡大や安定した賃料収益が期待できることから、長期保有に適した選択肢として注目を集めています。
今回は、物流REITの代表銘柄である 3281(GLP投資法人) と 3283(日本プロロジスリート投資法人) を比較し、それぞれのメリット・デメリットや選ぶ際のポイントを見ていきます。
物流REITとは?
物流REITは、物流施設を主要な投資対象とするREITのこと。
主に次のような特徴が挙げられます。
- 安定した需要: オンラインストアなどEコマースの成長や、製造工程での受発注や入出荷の供給網(サプライチェーン)の進化により、物流施設への需要は増加傾向。
- 長期契約が多い: テナントとの契約期間が比較的長く、安定した収益が期待できる。
- 景気敏感度が低い: オフィスや商業施設に比べ、景気変動の影響を受けにくい。
このような特性により、長期的な資産形成を目指す投資家にとって魅力的な選択肢となります。
3281(GLP投資法人)と3283(日本プロロジスリート投資法人)は、どちらも物流施設に特化したREITですが、運用方針や特徴に違いがあります。それぞれのメリット・デメリットを比較して選ぶ基準を整理しました。
3281(GLP投資法人)の特徴
基本情報
- スポンサー: GLP(グローバル・ロジスティック・プロパティーズ)は物流施設開発の世界的リーダー。
- ポートフォリオ: 国内物流施設が中心。物件数は多く、エリアも比較的分散されている。
- 収益モデル: 長期契約の比率が高く、安定収益を重視。
メリット
- 分散性の高さ
全国規模で物件を保有しており、地域リスクが分散されています。 - スポンサーの信頼性
GLPはグローバルでの実績が豊富で、優良な物件を供給し続ける力がある。 - 安定した収益基盤
長期契約のテナントが多く、収益が安定している。
デメリット
- 収益成長の緩やかさ
長期契約が多いため、賃料改定のタイミングが限られ、成長性がやや低い。 - 海外要因の影響
GLPの事業方針やグローバル市場の動向が間接的に影響する可能性がある。
3283(日本プロロジスリート投資法人)の特徴
基本情報
- スポンサー: プロロジスは物流施設の世界最大手で、質の高い物件開発が特徴。
- ポートフォリオ: 主に首都圏・関西圏の大型物流施設が中心。物件数は少なめだが質が高い。
- 収益モデル: プレミアム物件を多く抱え、高賃料を確保。
メリット
- 物件の質の高さ
最新設備を備えた大型物流施設が多く、競争力が高い。 - スポンサーの強力な支援
プロロジスの開発力により、優良物件の追加が期待できる。 - 成長性の高さ
高付加価値物件を多く保有し、賃料改定での収益増が見込まれる。
デメリット
- 地域集中リスク
首都圏・関西圏への依存度が高く、地震リスクや地域経済の影響を受けやすい。 - 物件数の少なさ
分散性がやや低いため、特定物件のパフォーマンスが全体収益に与える影響が大きい。
3281と3283の比較表
項目 | 3281(GLP投資法人) | 3283(日本プロロジスリート投資法人) |
---|---|---|
スポンサー | GLP | プロロジス |
物件の特徴 | 分散型、物件数が多い(88棟) | 首都圏・関西圏集中、大型プレミアム物件が多い(52棟) |
収益モデル | 安定収益重視 | 成長性重視 |
地域リスク | 分散されている ・関東圏65% ・関西圏20% ・その他 | 首都圏・関西圏に集中 ・東京23区14.7% ・東京23区外11.8% ・関東59.8% |
購入額 | 121,800円 | 259,300円 |
利回り | 4.93% | 4.24% |
NAV倍率 | 0.78 | 0.82 |
JCR格付 | AA | AA |
選ぶ基準
どちらも物流施設という安定した需要が期待できる資産を運用しているため、投資目的に応じて選ぶことが重要です。
- 安定性重視: 3281(GLP投資法人)
- 地域分散と長期契約により、安定した収益を確保したい場合に。
- 成長性重視: 3283(日本プロロジスリート投資法人)
- 賃料の伸びや高収益物件で成長の期待を求める場合に。
利上げの可能性による影響
2024年は日本の利上げ観測や景気動向の影響を受け、REIT価格が変動。2024年末時点では多くの銘柄で利回りが向上しており、割安感が出ています。特に物流REITは、需要が安定しているため、下落局面での購入は長期的なリターン向上につながる可能性も。
利上げの可能性による影響
利上げが実施されると、REITは次のような影響を受ける可能性があります。
- 配当利回りの低下: 借入コストの増加により、分配金が減少する可能性。
- 価格下落: 他の資産クラス(特に債券)との競争が激化するため、投資家がリスク資産を敬遠する可能性。
ただし、物流REITは賃料収益の安定性が高いため、影響が比較的小さいと考えられます。
さいごに
S&P500の話題と高騰が目につく2024年の初め、何か他にないかなぁと思っていたところでREITの言葉を耳にしたのがきっかけで興味を持ちました。
私はまだ見比べている段階です。
絶対的な安全も正解もないので、あなたの判断と責任で決めてくださいね。
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